加工技術
プレカット
従来、木造住宅の建築においては、建築現場に作業小屋を設けそこで木材を加工していた。現場に届く木材は、製材所で規格化された寸法に切断された製材品であり、実際の建物の各部位の寸法にあうように材を切断しホゾなどの仕口加工をするのは、現場の大工がやる作業であった。これに対しプレカットを用いた建築では、製材された木材はプレカット工場で加工される。建設現場には、必要な長さに切断済であるだけでなく、継ぎ手、仕口の加工まで施された材が配送され、現場で実施する加工は少ない。あらかじめ工場で加工済みのものを現場で組み立てることによって、工期の短縮、建築現場の資材置き場や作業スペースの縮小、大工の技量によらない均質な加工などのメリットが得られるので、現在の木造住宅建築においてプレカットは幅広く用いられている。